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TOPUSツアートライアンフ代表 樋口弘和 特別コラム

トライアンフ代表 樋口弘和 特別コラム

米国ツアー特別コラム 第一回
~日本と米国の人事の違い~

米国と日本。風土、文化、歴史、全てが違う2ヶ国において、人事上の違いを決定付けるものは何なのか。過去4度のUSツアーのファシリテーターを勤め、自身も外資系でシリコンバレーに勤務した経験を持つ弊社代表 樋口が語ります。

欧米型の「仕事」中心主義と、日本型の「人」中心主義

島国である日本と移民文化の象徴である米国では、様々な違いがありますが、考え方や概念、ないしは構造上の大きな違いは、欧米型の「仕事」中心主義と、日本の「人」中心主義ということが一番大きいと思います。

 

 

原則として、米国企業には、その仕事(ポジション)を説明する「職務記述書(Job description)※以下JD」というものがあります。

 

ここには、仕事の目的、組織上のポジション、仕事概要と内容、必要なスキルや資格などが書かれています。

 

もともとJDは、業務それ自体が持つ価値や、その達成に必要な能力にフォーカスをして作成されてきました。

しかし、IT化、グローバル化をはじめ、一人ひとりの業務範囲が広がり、かつ変化が大きい時代に突入したことを背景に、JDの基軸も業務そのものというよりその「目的」や目的達成のための「役割」に推移してきました。

具体的には、JDの内容が「詳細記述型」から「目的明記型」に 変化してきた、というわけです。

 

米国では、採用にしろ、社内異動にしろ、社員はこのJDに書かれた業務の達成度で評価されますし、ビジネスや組織の変化で、仕事(ポジション)が無くなれば失職します。

ダイバーシティを受け入れる文化を持ちながらも目標に対する達成度には厳しい社会。私はこれを「自由と自己責任」の社会と捉えています。

企業に「安心安定」という社会性を求める日本とは、この点が大きく違うわけです。

 

 

ですから、米国では学生の採用基準が日本に比べてポテンシャルよりも能力に偏重していたり、ビジネスマンの専門性が高く、若い頃からキャリア教育が発達していたりします。その違いも、ここから生まれているわけです。

 

 

 

企業という枠を超えた、「専門家」に

それぞれにメリット・デメリット双方ありますが、これからの日本企業は欧米化していくだろう、と考えています。

 

市場がグローバル化してきたことに加えて、20歳から30歳くらいまでの労働者の価値観も変化し、結局は、労働者にとっても「自由と自己責任」という考え方が浸透し、中長期のキャリア形成上有利だと思うからです。

 

会社の中でゼネラリストを育てていくといっても、固有の強みを育成しづらい「年功序列型賃金制度」は、明確な評価制度を伴わないと企業経営が苦しくなった際適切なExitマネジメントを行うことができません(企業規模が多くなればなるほど、実践は非常に難しいと思います)。

 

労働者の立場から見ても、(労働市場が収縮状態になった場合ですが)中高年になって解雇通達される厳しさは想像以上でしょう。

 

 

ですから、企業という枠を超えた「専門家」を目指し、いつでも雇用先が確保されるような(あるいは独立できるような)腕に磨きをかける職業人生のほうが、労働者を幸せに導くと思うのです。

 

同時に、こうしたキャリアが一般化してくれば大企業のような分かりやすく華やかなビジネスに優秀層が集中する新卒一括システムも崩れていくでしょう。

 

結果として優秀な人材が分散することになり、日本全体の経済を活性化させていくことにもつながります。

 

 

現在の日本人がもつキャリア感とは大きな乖離があるゆえに、この考え方を今すぐに日本全体で取り込むことに難しさはあります。しかし、民間企業での労働経験を持つ社会人が教育の現場に介入するTeach for Japan 松田さんの取り組みのように、様々な教育改革が行われている事も事実ですので、私自身はこの動きを応援したいと考えています。

 

※写真はツアー終了後、現地でのfarewell partyにて総括する代表 樋口。学びを整理し、ツアーで受けた刺激を日々の経営・人事に変換する。

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